時計というと、本体はもちろんですが、ボックスとかディスプレイにも興味深いストーリーが隠れています。
弊社では、ショパン・ウォッチの取り扱いを開始しました。
時計に隠されたストーリーはこちらからご覧ください。
さて、今回は、時計と同様に重要なもの、化粧箱についてのお話です。
時計の到着までは、ショパン = ピアノなので、おそらくピアノのような鏡面光沢仕上げがなされた化粧箱とばかり思っていました。
しかしながら、この予想は外れ、実際に届いたボックスは木目が美しいマホガニー製でした。
このことについて、ショパン・ブランド設立を担当したBłonie(ブウォーニェ)社のCEO、Michał Dunin(ミハウ・ドゥニン)に尋ねてみました。そして、彼から興味深い回答が戻ってきました。
ボックスとディスプレイ
ボックスはマホガニー製で、木製のヒンジや象嵌細工のテクニックなど、ショパンが生きていた時代(19世紀)と同様の技法を駆使して100%ポーランドで手作りされています。木製のヒンジ |
天然のオイルのみを使用したニス塗装がなされています。内装は天然スウェードを使用。
「モダン」な要素は、ブラックの外箱を閉じるためのマグネットと引き出しのメカニズムだけです。
ブラックの外箱 |
プッシュ式の引き出し |
引き出しを開いたところ |
ご参考までに、将来的にサイズが変わって(縮小)して、引き出しが機能しなくなるのを防ぐため、引き出しの内部にはサンバ材が使用されています。そのため色が異なります。
マホガニー材の使用は偶然のことではありません。第一に、19世紀にショパンが演奏したであろうグランドピアノは、おそらくマホガニー製であり、非常によく似た方法で仕上げられていたのでしょう。これが主なインスピレーションでした。
二つめは、革命のエチュードが書かれた1831年に、ショパンがパリのポワッソニエール通り(Boulevard Poissonnière)に滞在してたことです。5階にある彼の部屋にはマホガニーの家具が備え付けられていて、彼はそれがとても好きで、そのことを家族や友人への手紙の中で何度か言及しています。したがって、マホガニーの仕様は私たちにとって絶対的に最良な選択でした。
このように、Michał Dunin(ミハウ・ドゥニン)は教えてくれました。
そして、ディスプレイも同様のマテリアルで作られています。
たまには、このような時計に付随するアイテムについて考えてながら、時計を眺めてみるのも良いかもしれません。
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