2018年4月、ジュネーブ - 2017年のBaselworldにおいて発表されたPlace Vendôme(プラス・ヴァンドーム)コレクションは、極めて限定的なニューモデルにより、さらに強化されました。そのモデルには、エングレーブの世界におけるトップ・アーティストであるMichèle Rothen Rebetez(ミシェル・ローテン・レベテス)による、ケースサイドとリューズガードにアカンサス(葉アザミ)の葉の特別なエングレーブが施されています。
ローマ芸術の古典であるアカンサスの葉は、すでにQuai des Bergues(ケ・デ・ベルク)のプラチナ製限定バージョンにも採用されていましたが、このモデルでは、ケースサイドにも、この典型的なモチーフが表現されています。
Czapekのオリジナル・デザインは、アッシジ大聖堂の絵画からインスピレーションを受けていますが、その技法は、ウンブリア州、オルビエート大聖堂の彫刻や彫像からによるものが多く見られます。彼女は、数多くの細かなポイントを際立たせるためのマイクロ・ハンマリングのテクニックを使って、アカンサスの葉がバックグラウンドから自然に目立つよう仕上げています。この効果は、輪郭を暗くすることによって生まれ、無数の光を反射する手作業によるミラー・ポリッシュ仕上げの葉に施された繊細で緻密な作業がハイライトされます。
「プラチナ製のケースにこのような細工を再現することができるアーティストを見つけること、それ自体が挑戦でした。Michèleは、光と影によりプラチナに命をもたらすアカンサスの葉を作り上げるという、素晴らしい仕事をしました。」とCzapek & Cie.社のCEOであるXavier de Roquemaurel(ザビエル・デ・ロックモーレル)は述べ、「Michèle は、私たちのウォッチメイキングに対するアプローチを完全に理解してくれています。彼女はクラフトマンシップの頂点に立つ人物であるし、それは私たちが求めている価値のひとつでもあります」と続けました。
アカンサスの葉のエングレービングがなされたプラチナ製のPlace Vendôme Tourbillon Suspendu Ici et Ailleursのダイアルは、2017年に発表されたコレクションの仕様を踏襲しています。12時位置のシャンルベ技法によるグランフー・エナメル製のダイアルにはローマン・インデックスがセットされています。繊細なフルール・ド・リス スタイルの針は、ビードブラスト仕上げ、アントラサイトのメインプレートと、ポリッシュ仕上げスティール製のサスペンド・ブリッジと調和しています。2つの特徴的なサブダイアルは、左側がトゥールビヨン、右側がセカンドタイムゾーン表示となっています。
このモデルにもChronode(クロノード)社とともに開発した手巻きの自社ムーブメントSXH2が搭載されています。振動数は21,600 vph(3 Hz)、ワンミニット・トゥールビヨン、セカンドタイムゾーン、ナイトアンドデイ表示ディスク、60時間のパワーリザーブ表示が備わっています。伝統的なサテン・ブラッシュ仕上げのブリッジほか、サーキュラー・アングル、手作業による面取り、ブルー・スクリュー、オープンワークの角穴車などの装飾的な要素を見て取ることができます。
こちらは、シャンルベ技巧を駆使したグランフー・エナメル・リングのダイアルの製作過程等が紹介された興味深い動画です。
この卓越したタイムピースは、傑出したクラフトマンシップを明確にしたものです。このモデルは特別オーダーによる場合のみ、プラチナ、またはローズゴールドのケースで、ユニークピースとして製作されます。
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